有機物の骨格ベースを担う元素と言えば炭素原子(C∶原子量12)ですが、有機物を生き物たらしめる元素は生体電流(水素原子電流)を生み出すところの水素(H)です。有機物の基本はこれら炭化水素にあって、これは全宇宙共通のものに他ならなく、地球の生物だけの特権ではありません。いかなる惑星でも発生する生物は基本的に同じ、惑星の大きさ次第で体格の違いはあるものの、生物相は似た様なものばかり、その見慣れた光景にはあくびが出る程でしょうか。人間がいない猿の惑星は実在しますが、タコ人間とかカマキリ人間とか、あるいはケイ素生物とか金属生物などは人間が描いた妄想に過ぎなく、そんな空想生物は実在しません。いずこの惑星も地球のそれと一緒であり、適度な重力、適度な気温、光エネルギー、液体の水(海洋)、空気(NO大気)、そうした物理条件が整った惑星でなければ生物は原則的に誕生して来ません。つまり生物が誕生し得る惑星にしか生物霊界(セキツイ動物門)は築かれないという話です。
有機物の基本材料(原子量が20以下の低位元素群)は、地球コアの本体よりもむしろ地球岩石流と呼ばれる無数の渦巻群(直径数cm~直径300km程度)の中心核に形成される小さなコアから誕生して来ます。この岩石渦は地球磁場圏の第四磁界~第六磁界に無数に発生する乱流渦であり、系内に取り込んだ重水素ガスを圧縮してコア(重列元素∶D重合体)を形成しますが、小さなコアはあっという間に燃え尽きて、酸素や窒素などの低位元素を生み出します(大きなコアは冷えて浮遊岩石となる)。有機物の材料は地表から見れば宇宙空間から降って来た様に思えますが、そこは地球磁場圏の内部空間であって、宇宙空間とは言えない領域です。チビの渦巻がその系内で生産する物質とは主に水とアンモニアとメタンとドライアイスですが、これらの有機物材料を第3磁界や第2磁界が取り込んで、惑星の表層部には原始海洋や原始大気が形成される事になります。
地球や金星はもともと水の惑星であり、太陽光のお陰で水が液体でいられる温度環境だったのですが(今の金星は陽化が極まった死の星)、太陽から遠い他の木星型惑星群には生物が誕生し得る物理条件の星は基本的にありません。現在の木星内部を覗いてみると、原始大気の下には厚さが80kmに及ぶ炭化水素が混じった氷の層(重水の氷)が存在し、その下には厚さが平均で2000kmにも及ぶ地殻岩盤層があり、そこから液体のマントル層が中心核の重列元素(コアの固体部分)まで及んでいます。地球コアはその大半を燃やし尽くしていますが(直径20km)、木星コアは直径が8000kmもあって、地球体積よりも一回り大きいという状態です。氷の海の上の表面重力値は地球のそれの約300倍、これは体重が60kgの人が木星表面に立った場合の付加重圧が18トンに及ぶ事から、人体も宇宙船も表面に降り立った瞬間にペシャンコになってしまう値です。ニュートン力学で計算すれば木星の表面重力値は地球の約3.2倍程になりますが、オリオン工作員の言葉など鵜呑みにしたらトンデモない事になります。土星の表面重力値も木星とほぼ一緒の値でしょうか(重力値は自転速度に比例する)。
どこの太陽系にもそれこそ腐る程存在する炭化水素と水と岩石ですが、やはり有機物の合成は海洋(水)の中で起こるものであり、更に核物理学上の話をすれば、原始的な重水が軽水に遷移して行く現象(中性子崩壊)に伴う水素原子の常時的な活性化が進まないと、あるいは岩石から海洋に溶け出す各種のイオン類が出揃わないと高次の有機物合成など進まないのであって、材料だけ豊富にあっても生命を作り出す為の諸条件が整わない限り生物は誕生して来ないのです。創造主が一番気にしているのが惑星を周回する衛星の月の事であり、その惑星に衛星(子星)が無いと生物が誕生して来ない事実は宇宙常識、たとえ惑星並みに大きい土星のタイタンや木星のイオやユーロパといった衛星でも、固有の月が無ければ水と有機物はあっても細菌すら誕生し得ないのです。宇宙広しと言えども衛星はあくまでも衛星、そこに生物が誕生した例は一度もありません。ちなみに重水ではなぜ生物が誕生しないのかと言えば、水素の原子核に中性子が存在すると、電子が定期的に中性子の腹の中に帰ってしまうからであり(原子核の陰電子捕獲現象)、せっかく築いた軌道磁界とせっかく誕生した電子バイオンがパーになってしまうからです。
さて、水素原子は皆様が考えている以上に極めて重要な働きをしているのですが、主人公ほどの目覚ましい活躍はしないものの、炭素原子の地味な支えがあるから水素原子の活動が出来ています。全ての有機物において水素と炭素は無くてはならないもの、それらの関係は指と腕の関係であり、鉛筆の芯と本体の関係であって、ソフト(水素)とハード(炭素)の関係と言えます。先ず炭素原子核の構造特徴から説明すれば、下図に示す様にヘリウム原子核ユニットが二つ重なった板から南北に重水素原子核ユニットが二つ突き出ている形状を示しており、またその電子軌道は[1S2・2S2・2p2]です。これは1S軌道が2個の電子で閉殻されており、またその上の2S軌道も2個の電子で充足されていて、一番外側のpX軌道に1個の電子が周回し、またpy軌道に1個の電子が周回しているという、つまり軌道磁界を形成している電子はp軌道の2個だけで、一つは原子核全体を南北(縦)に公転し、一つは東西(横)に公転しており、それぞれの極が4個存在する事になります(四価)。同じp軌道を持つ酸素原子は八の字のたすき掛け軌道だったのに対して、炭素のp軌道は垂直方向に十字形の極性が開いており、平面的なのがその特徴と言えます。無論、その電子軌道の違いは原子核構造に所以します。








平べったい長鎖構造の炭化水素に融通性の高い窒素原子が加わる事によって、まるで自由に折れ曲がる関節でも得た如く、有機化合物は立体化合物へと変化して行きます(ポリペプチド結合)。一方、八の字型の電子軌道を譲らない酸素化合物はサークル(環状)を描く際に適しており、化合物と化合物をサークル状に繋ぎ止めるカルボニル基(ケトン基∶C=O)やアルデヒド基(CHO)など高分子化合物の環状化に関与しています。特に糖類の環状化には酸素原子が大きく関わっています。ところで有機物の多くがベンゼン核の様な環式化合物の形態を取っている理由は、その化合物に固有の電磁場を与えて「個の命」を吹き込む為であり、その命を介して生体場や地球磁界が命令や指揮を伝えて操作コントロール出来る様にしているからです。環式化合物には分子磁束が環状に走る事によって「分子場」が形成されており、その分子場は固有の極性(手足)を備えるばかりか、上位の命令を聞き分ける頭脳を有した事になるのです。
核酸の素材であるプリン基やピリミジン基やペントース(五炭糖)の形状を見て、また一般糖類などの環式骨格を見て、あるいはホルモンのステロイド骨格などを見て、一体その環式骨格が何故に組まれたものなのか、その理由をまさぐらねば学問の意味など成さないのであって、見えるものをそのまま額面通りに受け取って、構成原子を割り出し、原子間距離を測定し、分子量を正確に計算したところで、そうした形質の追求だけでは物事の本質を知った事にはならないのです。「物事の本質は形而上に在って形而下には無し」という有名な格言を地球人類は忘れてしまったのでしょうか。水はなぜ自然にくるまって六員環形態を取ろうとするのでしょうか。地球磁場圏そのものが一個の「生き物」であって、水磁場に命を吹き込んではその水を介して地上の生物を育んでいるのです。地上の個の命を生かす作用こそ「生命作用」という漢字の語源、生命作用が宇宙の壮大な営みに基づくものである事を、つまり天から降りて来るものである事を知って頂きたいと思います。
さて、水素(H)、炭素(C)、酸素(O)、窒素(N)は有機物の骨格元素、そこに海洋イオン類(Na、Cl、Mg、P、S、K、Ca、Fe、Co、Cu、Zn)が加わって、様々な生体素材が形成されて行きます。これは原始地球に最初の生物(海洋菌類の事)が誕生する以前の話ですが、海面に浮いた油成分(炭化水素の事)に光活性が入力されると、有機素材の形成が促進されて、原始核酸、原始アミノ酸、原始糖類、原始脂肪酸などの個々の分子が形成されて、それらは次第に一塊の巨大分子(長鎖状化合物)を形成して行きます。そして放射性物質の沈静化や重水の軽水化などの物理環境の安定化が進むと、巨大分子の崩壊が始まって、その粉々に飛び散った核酸の切れ端を核にして水分子の領域被膜が形成され、その被膜内で細胞形成作業が始まるのです。核酸がアミノ酸を配列させてタンパク質を生産すると、それらは水磁場に運ばれて水被膜の形状に沿って固形物による細胞膜形成が始まるのが生物創造の第一歩です。残念ながら獲得した核酸分子の長短によって生物進化の優劣が定められてしまいますが(核酸が長くないとタンパク質の種類が限定されて進化に対応出来ない)、それは致し方も無い話、とにかく地球は我が子(細胞)を羊水(海水)の中で孕(はら)んで育てる訳です。