我々の提唱する宇宙哲学とは、いわゆる「気の運動」と、その運動から生まれる「力の場」を説いたもので、原始宇宙のビッグ・バン膨張が生み出す巨大空間渦の「生命模様」を明らかにしたものです。物理的な表現を使えば、気の存在仮定と、その拡散膨張が生み出す渦運動、その角運動が形成する「磁場」、そしてその磁場が織り成す「生命運動」について語ったものです。この新しい「宇宙観」が未来科学の根幹思想となります。

 ビッグ・バン膨張が生み出す空間渦は、複数の巨大ベクトル渦(小宇宙流)と、無数の小さな拡散渦(銀河流)であり、基本的にはこの二種類です。また吹き出した直進気流そのものが真空の宇宙空間に自由拡散する時に誕生して来るのが、無量大数の一律一様なミクロの拡散渦であり、それが陽子と中性子であり、星間ガス(重水素ガス)の成分となります。巨大ベクトル渦は、その腹の中に複数の子渦(銀河団流)を発生させますが、親渦も子渦も周囲に砂粒の如く大量発生した「銀河系渦」を集めるのが基本的なその仕事です。

 また、その一つ一つのチビ銀河系は、その腹の中に大量の子渦(太陽流)を生産しますが、親渦も子渦も定められた仕事は一緒であり、基本的には周囲に発生した霧状のガス分子を吸収して集める事です。銀河系の子渦である太陽系は、更にその腹の中に子渦(惑星流)を誕生させますが、銀河系以下の渦は全て、星間ガスを吸収するのが仕事であり、特に太陽や惑星という角運動半径が小さい渦磁場は、強烈な磁場重力を備えている為に、ガスを吸収してプールするというよりも、捕獲圧縮して中心物体(コア)を造り出すのがその本分だと言えます。

 吸核的な回転力を誇る惑星渦は、その腹の中に幾つかの子渦(衛星流)を生み出すばかりか、その系内に大量の乱流渦である孫渦(岩石流)を誕生させるのがメインの仕事であり、それらの岩石渦はガスを捕獲して小さなコアを急速に誕生させます。乱流渦である岩石渦のサイズは様々ですが、大きなものは小惑星となり、小さなものは水や有機素材の原料となる星間物質(炭酸ガスやアンモニアやメタンガス)となって、これらの物質はゆくゆくは惑星自身に吸収される事になります。

 ビッグ・バン膨張が生み出す大小様々な「渦の世界」、それがこの宇宙の真実の姿であり、その全ての渦回転が気流回転であり、それぞれが特殊な天体磁場(渦磁場)を囲っています。この宇宙が気の粒の運動が織り成す世界であって、本源的な固体の物質など存在しない【運動の世界】であり、運動が終われば元の形状(気)に戻る「虚無の世界」だという、つまりは夜空に一瞬の輝きをもたらす打ち上げ花火の世界であるという意味が理解出来るのではないかと思います。その「虚無の世界」にあって、唯一永遠に残るものは、磁場に焼き付いた生命記憶であり、それは気に冥伏して次世の宇宙に受け継がれるもので、永遠の命を持っています。

 この様な「渦の世界」を陰陽分類すると、ビッグ・バン膨張が直接生産する巨大ベクトル渦と、瞬間発生する拡散渦(銀河渦)という形態が異なる渦が発生しますが、生道行程である事を考慮すれば、当然その陰陽の配当は前者が陰、そして後者が陽となります。もちろん、巨大ベクトル渦にも、あるいは無数の銀河渦にも、それぞれ右巻き(陰)と左巻き(陽)が存在しますが、陰陽派生にも二種類の形態が存在し、親が子供を産む「分派形式」と、親そのものが分割して双子を生み出す「分割形式」に分かれます。巨大ベクトル渦と拡散渦の関係は、ビッグ・バン膨張が生み出す「陰陽分派」であり、長男と次男の誕生となります。また、それぞれの渦が左右の双子渦に分かれるのは「陰陽分割」であり、最も優劣が発生し易い方式となります。

 

次回に続く

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