<第二章 天の川銀河系の興隆(銀河341部族)>3

<アルデバランの興隆>

 鶴座のテゲエオ星人が牡牛座のアルデバラン星人に円盤の技術と水発電器の技術を伝えたのは今から49万年前の話、無論、技術提供はセザナ命によるもので、勝手な啓蒙は許されておりません。両星とも最初期に26音標準言語を移植された民族であり、言語に若干の相違はあるものの、文字も発音も直ぐ理解できる間柄でした。技術提供はたった二つだけですが、元々優秀なアルデバラン人にはそれで充分だった様です。惑星テニネ(第三惑星)の直径は地球の約1.3倍、ここに住む生物は地球の生物と比較すると1.3倍程の大きさを呈していました。ネズミは小さな猫ぐらいの体長であり、猫は犬ぐらい、また犬はライオンぐらいの大きさでしょうか。アルデバラン人の平均身長は男性も女性も2mを超えており、特に男性の場合は2m20cmぐらいが普通の身長でした。ギリシャの神像に刻まれている様な知性に富んだアルデバラン人のその美貌、猿から進化した生命とはとても思えないその品行方正で優雅な振る舞いに対して、創造主のセザナ神は特にその品格美を称賛し、最も高度に発達した理想的な人間種だと評価していました。それは後に「プレアデス優化遺伝子」を作るぐらいですから、アルデバラン人とはセザナの寵愛を一身に受けたエリート民族だったと思われます。セザナ神にとって彼等は誇りだったのです。

 

 テゲエオ星人が最初にアルデバランに伝えた円盤技術は、創造主が所有する「技術伝授マニュアル」の第二レベルのものであり、そのエンジンは「三角推進法+直進エンジン」というものでした。簡単に言えば「アダムスキー型円盤」だった訳ですが、その僅か1000年後にはセザナはアルデバラン人とカシオペアのシェダル人に対して第三レベルの宇宙技術を伝授しました。それまでは加速用に窒素ガスを噴出する直進エンジンだったのが(光速の3倍速度)、第三レベルでは「π-tube浮上システム」「π-tube発電技術」と、「磁場反発型推進器」を搭載した光速の約60倍は出る本格的な航海技術であり、それが初めて人間に伝授された事になります。「炭酸ガス置換装置」や「船内引力装置」などは第一レベルであり、これは宇宙航海の基本ですが、第三レベルの技術によって船体の大型化と、数百光年単位の中距離移動が可能になりました。所で、磁場反発型推進器とは「重水素化ゲルマニウム」に大電流を付加して磁場出力を増大させ、磁場反発で加速を得るというエンジンのメカニズムであり、円盤を生産する為には大量の重水素ガスが必要でした。

 

 アルデバランから約400光年程の距離に「プレアデス星団(スバル)」が存在し、その星団には大量の重水素ガスが存在していました。当時は「散開星団」では無く濃密なガスに包まれた原始星団だったのですが、後にカニ座で発生した超新星爆発によって重水素ガスの霧が吹き飛ばされて、今日の様な19個の青い新星が煌めく美しい姿となりました。アルデバラン人はプレアデス星団に重水素工場を建設する一方、星団を中心にした半径300光年以内の惑星民族(37民族)に技術伝授を行い、プレアデス生産連合体という組織を立ち上げて、互いに文化や芸術などの交流を行なっていました。彼等は同じ26音文字言語であり、言語的な共通性を持っていたからだと思われますが、後にこの一帯の領域はプレアデス文化圏と呼ばれる様になりました。プレアデス連合(38部族)の代表民族と言えば、ニーフ星人、ビーウベ星人、ズエナ星人、ヌアゼ星人、リーケフ星人、ニオイヨア星人の最初の6部族が連合第一位の座を占めて、また連合第二位の座はノーズエ星人、バイヌ星人、ヒアイア星人、ズーエヌエ星人、フイリ星人、ヒエル星人、ギエグオ星人、ヘヌウエギ星人の8部族が占めていました。この後には第三位(12民族)と第四位(11民族)が続きます。

 

 アルデバランの統治の特色は、この星の人類もそうなのですが、民族を職業的に四つの階層に分けて支配する方法であり、全体管理者(貴族)と軍隊と生産技術者(科学者)と生産者という順位階層を設けている事です。これを「ヌネアヒ思想」と呼んでいますが、インドのカースト制度にも、また日本国の士農工商制度にもその影響が見られます。貴族の家系に誕生した子供は貴族、軍人の家系に誕生した子供は軍人、科学技術者の家系に誕生した子供は科学者や技術者、生産労働者の家系に誕生した子供は生産者、それが先祖代々続くという身分の差を付けるのが特徴です。貴族社会はまるでローマ時代の様な元老院制であり、何事も協議で決定されますが、プレアデス連合の場合はアルデバランを含めた連合第一位の7部族の代表者で何事も決定されるという仕組みになっていました。それとアルデバランの特色がもう一つ、それは占領地に関しては「属州主義」を取るという事であり、現地の主権を重んじて強硬な直接支配は避けて監督官制度を設けていました。まるでローマの属州政治と一緒ですが、非常に上手なやり方だと言えます。彼等はアルデバラン権威や、プレアデス権威や、銀河ファラ王権威を全面に打ち出して、銀河の諸民族に対して忠誠を誓わせるという権威主義で銀河系の長い統治体制を築き上げました。

 

 今から48万年前、アルデバランのテニネから如来神が一人誕生しました。当時の如来神はベガのシヴァ神(第7位)を筆頭にたった4人だけの構成でしたが、ビシュヌ神(天照大神)が如来界の第8位に躍り出て君臨した事から、シヴァ神に代わって神界の全権を担う事になりました。それは当然プレアデス連合の地位を高める事に繋がった事は言うまでもありません。当時の銀河民族はセザナ一神教であり、巫女は神との交信は許されていたものの、創造主との直接対話は有り得ない状況でした。しかし、その銀河部族から高位の神様が輩出されれば神様の助力や他星の情報を貰えた事から、アルデバランでは特に貴族クラスの女性は巫女になり、また男性は境涯を高める為の修行に励んでいました。神界に大量の神々を送り出す事、神になる事こそが人間の本懐であり、またそれはプレアデスが永遠に繁栄する為の骨子だったのです。これはずっと後世の話ですが、小宇宙如来界の99%、銀河団菩薩界の80%がプレアデス系の神々から構成されていたばかりか、特に聖地の場合は太陽天使界と地球天界が100%という濃密さ、神界はプレアデス一色に染まった状況でした。

 

 プレアデス連合にセザナの勅令が下ったのは今から48万年前、その名誉ある初仕事(公務)とは聖地民族の言語誘導と聖地の神界造りでした。当時、聖地はオリオン領域と呼ばれて全体的に未開発な状況にありました。銀河文明の中心地はプレアデスとカシオペアという二大文化圏だったのです。聖地が存在するオリオン領域にはヒト遺伝子を入力した惑星が43箇所ほど在りましたが、セザナ神の許可が下りない事から文化面ではかなりの遅れを取っていました。また銀河レムリア紀に栄えた琴座領域は大きく白鳥座文化圏(68部族)に属する領域であって、最大の人口密度を有していましたが、開発は早かったものの、その後はくすぶり続けていました。セザナはオリオン領域の開拓をプレアデスに、また白鳥座領域の開拓をカシオペアに託していました。プレアデス連合にはオリオン領域のベテルギウス三国(ベテルギウス、ノブルブイリ、ルイエニアフ)への技術伝授と聖地開拓を命じて、またカシオペア連合には白鳥座領域の三星(グイズオ、ギェナー、ヌエクオ)の開拓と聖地開拓を命じました。

次回に続く

 

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