地球の完成(地球コアの完成)が宇宙の生道行程(前半生)の終息であり、コアの分裂崩壊が始まるのが宇宙の退道行程(後半生)の始まりです。宇宙の渦系はこれで最初の目的である物質の原形を創造し、その発汗行程を終了して、今度は磁場の誘導作業(生命創造作業)に本格的に取り組む事になります。星間ガスを吸収して、渦磁場の中心点に圧縮して行くという強制的な労働作業には一段落が着き、後はコアの成長を外側から誘導するだけですから、身体的には楽にはなったものの、神経を酷使する作業となります。

  渦磁場にとってコアとは、自らの腹の中に誕生した「胎児」であり、独立した磁場を有した「内磁場」となります。胎児が無事に育つかどうかは、母親本人(地球系)だけの問題では無く、太陽系全体の責任にもなります。コアを孕んだ母星(水の惑星)の使命は、その胎内環境を充実させて羊水の中で胎児を養育し、自らの遺伝情報を受け継ぐ「我が子」を成長させ、滞りなく無事に出産まで漕ぎ着ける事です。

 母親の生命創造作業の一つは、系内に発生した星間物質を内磁場に吸収させる作業であり、水や有機物の材料をコアに送り届ける作業が最初の仕事です。それらの星間物質を重力による自然吸収に任せていたら、途轍もない時間を浪費する事から、月の軌道磁界の力を借りて、共同作業で急速に送り込みます。また月の軌道磁界は、外磁場の過激な重力作用を緩和する役割も備えており、コアの重列元素崩壊を促進させるという、黒子的な燻し銀の仕事もしています。

 コアの分裂崩壊は外磁場の潮汐運動によって調整されていますが、基本的にはコア自身の仕事であり、コアは激しい崩壊熱の放射と大量の元素を生産し、灼熱のマグマを生み出します。コアが最初に造る物は自己の皮膜とも言える地殻であり、火の玉となって燃え上がるそれは、表面のマグマが急速に冷えて、固体の皮膜を造り出します。最初に先ずそれを造らないと、大量に吸収した水分子がいつまで経っても気体状態のままであり、海洋を造る事が出来ず、胎内環境を整える事が出来ません。

 さて、コア(重列元素)とは100種の元素を生産する直接母体であり、それ自身が地磁気を生み出して、内磁場を形成しているところの一つの生命ですから、陰陽論で考察すれば、それは究極完成した完成物であり、その分裂派生の仕方は「陰陽分派」の法則に従います。その派生の仕方は、時間速度は極端に異なりますが、通常の物質崩壊の行程と基本的に一緒であり、山が崩壊して巨大な岩石となり、更にその岩石が崩壊して石に変じ、その石が風化して無数の砂粒に変貌して行く行程と全く同じです。巨大元素である放射能元素群は自ら崩壊して、無数の小さな安定元素群へと変じて行きます。

 当然コア自身は、大陰と呼ばれる元祖の存在であり、その陰が陽のチビ元素群を生産して行くと言う方向性であって、100種の元素(電子系物質)の中でも、陽の本分を具現出来る元素は、五行分類で言うところの「木(もく)の原子群」であり、末尾20位までの元素が、元素の本分を遂行出来る陽属元素だと言う事になります。その大半はコア自身が作り出したというよりも、星間物質として母親が用意してくれた外来元素ですが、時間的猶予があれば、当然コアも生み出せる物です。

 この様に、元素という物はコアの核分裂で発生する物であって、核融合で合成される物では非ず、あらかじめ完成した巨大元素が小さな元素単位へと遷移して行くという方向性を有する物です。この最低限度の方向性を見失えば、入口と出口を間違える事になり、現代科学の様な軽挙妄動に陥ってしまいます。星の核融合理論が自然現象とは正反対の考え方である事は、今では多くの科学者が個人的には矛盾を感じている事だと思いますが、それに取って代わる統一理論が無い為に、過去の理論を是正出来ない状態で放置されているのが現状です。

 

次回に続く

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