〈宇宙医学の実践治療法(その8)〉
F 「消化器」の諸病(後編)
消化器の「食道」と「胃」と「十二指腸」とは食物を荒く分解し、本格的に栄養吸収を行う大御所(本命)の「小腸」へと送り込む為の前駆的な器官と言える。三大栄養素である「糖」と「蛋白質」と「脂質」は、「唾液腺」から分泌される糖分解酵素である「ジアスターゼ(アミラーゼ)」や、胃腺から分泌される蛋白分解酵素の「ペプシノゲン(ペプシダーゼ)」によって荒く分解され、その後十二指腸に於いては肝臓で生産される「胆汁(脂質乳化酵素)」や、膵臓で生産される各種の「消化酵素群」が加えられて、また十二指腸自身も粘膜に存在する分泌口(腸腺=ブルンネル腺)から消化酵素を放出し、ある程度消化が進んだ状態で小腸(空腸)へと輸送されている。胃と小腸の中間を結ぶ「十二指腸」が、腸の前駆体としての役割と機能を正しく果たしているか否か、消化活動にはそれが結構重要な「鍵」を握っている。十二指腸の付け根の「幽門ヒール部(十二指腸球部)」には五種類の重要な物質ホルモン腺が存在しており、西洋医学が知らない未知なるホルモンが複数個もある。穴ポコだらけの幼稚で野蛮な西洋医学、我々としては宇宙医学を学んだ者はこの現状を良く理解して「未来医学」を切り開いて頂きたいと思う。
<十二指腸の諸病>
長さが約25cmという十二指腸の解剖学的な構造は、基本的に四区画に分かれており、胃の幽門部と直結する「第一上部(長さ約6cm)」は十二指腸球部と称されており、ここには「幽門ヒール」が存在している。第一上部は肝臓の下方に広がる腹膜(小網)で胃の小湾部と一緒に繋がっている。組織ヒールが存在する第一上部には五種類のホルモン腺と、約400本の共生菌用のヒールズザネ管が存在し、主に多糖類を分解する役割の「ペプトコッカスsp菌」が、この領域だけに生息している。胃の共生菌はヘリコバクター、十二指腸の共生菌はペプトコッカスspである。これらの共生菌は基本的にズザネ管に呪縛されている為に、活動範囲が限られており、細胞が死なない限りはその場所から移動は出来ない。また五種類の物質ホルモン腺であるが、胃に近い順番から「十二指腸粘膜修復保護ホルモン」の「ムエネイガ」と、同じく「十二指腸粘膜再生調整ホルモン」の「ムエスイガ」の分泌腺が存在しており、これらの常時性ホルモンの分泌不足は「十二指腸潰瘍」などの原因となる。ちなみに、五種類のホルモン腺とはいずれもグリンピース大のサイズであり、腸管の外側に半分埋もれた様(イボ状)な形状で存在し、外側から腸管内部へホルモンを分泌している。
また粘膜ホルモンの直ぐ下に存在するグリンピース大のホルモン腺が二つ並んでおり、一つは「ネエキオイ・ホルモン」と言う名称であり、この常時性のホルモンは十二指腸粘膜や小腸粘膜に対して作用するもので「エンテロキナーゼ促進ホルモン」と呼ばれている。エンテロキナーゼは粘膜細胞が生産するもので、膵液中の不活性酵素(トリプシノーゲン)を活性型のトリプシンへ変化させる「消化管ホルモン」の一つである。もう一つは同じく常時性の消化管ホルモンであり、胆汁酸の脂肪乳化作業に関与するもので、宇宙医学では神語で「ネイキオイ・ホルモン」と呼ばれている。このホルモンが胆汁に作用しないと、膵液の脂肪分解酵素であるリパーゼが、脂肪分を「脂肪酸」と「グリセリン」に分解させる事が出来ない。そして最後のホルモン線が単独で存在しており、このホルモンとは神語で「ネオキオイ・ホルモン」と呼ばれている。このホルモンが十二指腸や空腸の粘膜下細胞(I細胞)へ作用を与えて「コレシストキニン」の分泌を促している。十二指腸の場合はコレシストキニンが、胆汁の分泌口である「ファーター乳頭」の「オッディ括約筋(平滑筋)」に作用して、胆汁分泌が促進される。尚、五種類の十二指腸ホルモンとは、いずれも「ポリペプチド・ホルモン」である。
さて、十二指腸の区分の話に戻るが、「第一上部(十二指腸球部)」の次には下方へ向かう「第二下行部」が存在し、ここにはファーター乳頭と呼ばれる膵管と胆汁管の開口部が存在する。その次は「第三水平部」であり、ここは摂取した食べ物を胆汁や膵液や自らの腸液と混じり合わせる機能がある。また腸液はアルカリ性の高い粘液であり、胃酸を中和する役目を担っている。そして一番最後が第四上行部であり、ここは十二指腸が小腸の空調部へと接続する場所である。ところで、胃の中では胃酸が作用する為に外バイ菌が胃を超えて十二指腸内へ侵入して来る事は滅多に無い話である。仮に胃の関門を無事に潜り抜けたとしても、十二指腸の第二下行部からは強烈な胆汁酸や、消化酵素を含んだ膵液を浴びてしまう事から、食べ物が空腸へ達する頃には殆ど無菌状態となっているのが普通である。人間の目ではバイ菌ズザネ管を見ることは出来ないが、宇宙医療団は人間では無い事から、細菌や真菌のズザネ管を目で見ることが出来る。つまり、今現在、身体の中に外バイ菌が何匹侵入しているのか、それが手で取る様に明確に見えているのである。一般的に口内(歯周病菌)や気管支や肺には結構な数のバイ菌ズザネ管を見る事が出来るし、また僅かな量であるが肛門や性器や泌尿器からもバイ菌ズザネ管を観察する事が出来る。だが、胃腸などの消化器官にはバイ菌は殆ど見られないのが普通である。何千兆にも及ぶ腸内細菌が住み着く腸内フローラ、そのフローラ仮説とは本当の話なのだろうか? とにかく西洋医学はあれもこれも全く信用できない。下記は十二指腸の病気の説明である。
① 十二指腸炎・・・十二指腸の腸管の外側に「粘膜修復保護ホルモン腺(ムエネイガ腺)」と「粘膜再生調整ホルモン線(ムエスイガ腺)と言うに種類の粘膜ホルモンが存在するが、これらのホルモン腺がウイルス攻撃などを受けた場合、前者のホルモン不足は「十二指腸炎」を併発し、また後者のホルモン不足は「十二指腸潰瘍」を発生させる。十二指腸粘膜も副細胞が「粘液」を分泌しており、胃酸や胆汁酸や菌毒やアルコールなどの劇物から粘膜を保護している。前者のムエネイガ・ホルモンが不足すると、粘液の分泌そのものが不足する理由から、慢性的な炎症が起きやすい。十二指腸の共生菌(ペプトコッカスsp)は毒を有していないが、胃の共生菌であるピロリ菌の場合は、有毒株と無毒株の二通りがあって、誤って有毒株を捕獲している場合は定期的に毒が放出されており、それが胃から十二指腸まで下って来る。しかし、粘膜ホルモンが正常に分泌されている場合は炎症は酷くはならない。消化管ホルモン腺に巣食うウイルスとは、インフルエンザ・ウイルスの場合が多い。十二指腸炎も十二指腸潰瘍も調査して見たが、その8割方が腸管へのインフルエンザ感染(腹ウイルス)が原因だった。
宇宙医学では有毒株のピロリ共生菌と、無毒株のピロリ共生菌の差し替えが出来るし、また腹に潜伏したウイルスに関しては、呼吸ブースによる強制排出が可能であり、また失った二つの腸管ホルモンは代替え用の「貼り付けホルモン」が用意されているので、ホルモンが20%減であれば、人工ホルモンを20%分貼り付けるだけの簡単な話である。従って、宇宙医学では胃炎も十二指腸炎も、はたまた胃潰瘍も十二指腸潰瘍も完全に治す事が出来る。ただ、潰瘍の度が進んで胃壁や腸壁に穴が開く様な場合は、医療団による補正手術が必要となる。ところで、一体どうやって、人体は外細菌であるピロリ菌などの共生菌を捕獲しているのだろうか? ちなみに胃は一種類(1000個体)、十二指腸は一種類(400個体)、小腸は七種類から八種類(4000個体)、大腸は四種類から五種類(2000個体)の共生菌の種類を有しているが、これらの共生菌は地球のバイ菌ズザネ管とは繋がっておらず、人体のヒール・ズザネ管と繋がっている。実は歯周病菌の中から有益なバイ菌を選定し、バイ菌の世代菌(子供=嬢細胞)を捕獲して、胃酸や胆汁酸から身を守る防御用のヒール被膜を巻き付けて腸内へ輸送しているのである。問題はその有益なバイ菌が、有毒種なのか、無毒種なのか、お馬鹿な人体には識別が付けられないのである。
② 機能性ディスペプシア(FD)・・・胃や十二指腸が実際には何でもないのに、炎症やびらんや潰瘍があるかの様な痛みや不快感に苛まされる病態を指す。時には胃腸が踊って歩く様な痙攣に近い症状を呈するのに、実際には胃腸に異常は全く無く、精神や神経が過敏な状態を作り出していると考えられている病気である。「何も無ければ、何事も起きないし、何も感じない」のが世の道理、目には見えないけれども、胃腸の中に何かを挿入されたから不快感を感じている筈、私ならばそう思うが、インテリの医師達には物事の事象を額面通りにしか受け取れない。レントゲンや胃カメラで胃腸に何も発見できなければ、それは神経の病いなのだろうか。もし、その患者の胃腸の中に電磁系のアストラル武器が挿入されていたら、レントゲンの映像にはスリガラス状の薄い白影が映し出されている筈である。もし、それが「神経糸」であるならば、それは医療団にも見えない極細の代物である。だが、胃腸に入れられるのはアストラル武器ばかりでは無い。死霊のブラック・コードを突き刺されている場合もあるし、あるいは生霊のサイキック・コードが突き刺さっている場合もある。いずれも胃腸が痙攣を引き起こす程の痛みを感じる。
この病気に関しては、医者よりも我々の方が「十八番(おはこ)」であるが、武器もコードも直ぐに外して楽にさせて上げる事は簡単でも、神々や魔界神が居る限り、再び武器が再挿入されるだろうし、またあなたを恨んでいる方が居る限り、再びサイキック・コードが打ち込まれるだろう事は確かである。問題は根深く解決は容易では無い。むしろ、本物の病気の方が楽チンだったかも知れないが、それでも痛みの原因が分かれば、本人としては「病気では無かったんだ」と割り切り様もある。
③ 過形成性ポリープ・・・胃腸の粘膜(上皮細胞)に形成される「隆起性病変」の事を一般的に「ポリープ」と称している。傷付いた粘膜内に様々な異物が入り込んで修復時に粘膜の異形成が発生する。消化器粘膜のポリープに関しては昔から「キノコ(菌糸類)の成長因子」が犯人として有名であり、その一つにエノキタケのADGFなどが存在する。成長因子と呼ばれる活性物質は動物には沢山存在するが、粘膜の異形成の原因は成長因子だけでは無く、例えば「声帯ポリープ」や「鼻ポリープ」などは多くの場合は煙草が原因であり、また「子宮頚管ポリープ」や「子宮内膜ポリープ」などはバイ菌の毒素も関係している。ポリープのその大半が良性であるが、何百ものポリープが一度に発生する場合があって(ポリポーシス)、外科的な手術を必要とする場合がある。宇宙医学でもポリープの切除は可能であり、また再発を防ぐ為に成長因子などの異物を分子レベルで除去する事が出来る。
④ 腸憩室疾患病・・・腸内の圧力が高じて、腸の内壁(粘膜)が腸の外側(腹腔側)へ袋状に突出した状態を「憩室疾患」と称し、飛び出した突出部を「腸憩室」と称している。腸憩室は小腸では少ないが特に「十二指腸」と「大腸」に多い。腸の粘膜を含んだ内壁そのものが外壁(漿膜)を超えて全体的に突出するのが「真性憩室」で、また腸の内壁の筋層の隙間から粘膜だけが外に突出するのが「仮性憩室」であり、後者は大変ポピュラーな存在であって特に高齢者に多い。問題はなぜ腸管の内圧が高まるのかと言う腸の物理的な要因であるが、その答えは意外とシンプルであり、消化によって発生する「腸内ガス」を処理する能力が小腸にはあるが、十二指腸や大腸には無いからである。「小腸ヒール腺」である「コイエキカ・ホルモン」とは小腸内部に溜まった「腸内ガス」を大腸へ排出する運搬用のコロイド・ホルモンであり、小腸内のガス圧を常に管理しているが、十二指腸と大腸には備わっておらず、その結果としてガス圧が高じて来る。特に大腸の場合は食物繊維を発酵させることから、それに伴う発酵ガスの発生問題もある。早い話が「おなら」の放出が下手くそな人は憩室疾患になり易いと言う話である。
<小腸の諸病>
小腸は十二指腸から続く消化器官であり、主に「消化」と「吸収」と「造血」を行う器官である。長さは約6mあって、最初の部分を「空腸(2.4m)」、残りの部分は「回腸(3.6m)」と呼ばれている。小腸の造血機能に付いては地球医学とは根本的に異なるが、我々は宇宙の常識的な医学事実を述べているだけで、骨髄造血説を主張している地球医学の方が非常識と言える。何を根拠にして、そんな奇想天外な発想に至るのか、我々にはとても理解できない。そもそも栄養も充分では無い骨髄の内部で血球が育つものだろうか。別に千島学説の肩を担いでいる訳では無いが、我々は輸血をしない代わりに、小腸の絨毛血管内部で血球を自己増殖させて、不足分の血液を補充しており、そうした実践治療を15年以上も続けて来ている。人間の体は便利なものであり、臓器も再生できるし、血液も増やせるのである。さて、話は変わるが、小腸に定住する腸内細菌の数は150兆個では無く「約4000匹」であって、一体どこの誰がそんな馬鹿げた嘘仮説を唱えているのだろうか。多くの人間が毎日死んでいるのだから、実際に腸管を切り開いて細菌数を勘定して見れば分かる筈である。
小腸の腸内細菌(共生菌)に関しては、年齢別や国別によって若干の差はあるものの、基本的な腸内細菌の種類は7種か8種であり、中には有毒種の細菌と共生している場合がある。腸内細菌も最初は歯周病菌の世代菌を捕獲して腸内へ輸送しており、乳幼児の場合は母乳やミルクに関係するビフィドバクテリウム属(ビフィズス菌)やラクトバシラス属(乳酸菌)の細菌が多い。しかし、離乳をして固形食や野菜類を食べる様になると、ストレプトコッカス属(レンサ球菌)やベイオネラ属菌が主流になって来る。大人になるとエンテロコッカス属菌やエンテロバクター属菌やクレブシエラ属菌やファエカリバクテリウム属菌などが主流を占めて来る。それに対して大腸はバクテロイデス属菌の複数種が主流を占めており、ユーバクテリウム属菌や、クロストリジウム属菌などが、次に続いている。人体に細菌が侵入するのは主に「口や喉」と「肛門や直腸」であるが、腸内の排泄物から腸内細菌を観察しているから、勘違いしてしまうのであろうか。ちなみに、フィルミクテス門の細菌には、ラクトバシラス属菌(乳酸菌)も居れば、ウェルシュ属菌も、また黄色ブドウ球菌もいる。特に細菌の赤ちゃんである世代菌の場合は区別が出来ない程大変良く似ており、選択を間違えて有毒種を共生菌へ仕立て上げてしまう場合もある。
こうした腸内細菌は人体が分解できない「食物繊維(多糖類)」や「高次脂肪酸」などの分解に寄与しており、また人体が造る事の出来ない必須ビタミン類であるビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、ビタミンK、葉酸(ビタミンM)、パントテン酸(ビタミン5)、ビオチン(ビタミンH)などの合成も行なっており、そして何より重要なのが人体が絶対に分解出来ない「ミエリン(神経絶縁体)」や「カゼイン(リン蛋白)」を分解する能力を腸内細菌は平均的に備えている事である。ミエリンはコリンと同様に一個の卵や細胞の中にも存在しているポピュラーな物質である。またカゼインは母乳や牛乳やチーズに含まれている平均的な固形成分(酪素)であり、栄養価が高い物質であるが、残念ながら人間はカゼインを分解する酵素を持っていない。つまり外細菌の力を借りないと人間は生きられないのである。ちなみに、人間の場合は小腸の共生菌の数が4000個、大腸の共生菌の数が2000個であるが、草食動物の馬や牛の場合は小腸の共生菌数は約6万個、大腸の共生菌数は約4万個である。
また、小腸は空腸の上部に二種類の「粘膜ホルモン」を有しており、小腸粘膜の補修や保護を担う「ヒエイカア・ホルモン」と、同じく粘膜の調整と再生を促す「ミエイカア・ホルモン」の両方を駆使して粘膜の恒常維持を行なっている。また空腸からは「小腸ヒール」が小腸全体を包んでおり、空腸部に於いては「ヒール・ホルモン腺」が在って、ここからは「コイエキカ・ホルモン」と呼ばれる特殊なヒール・ホルモンが腸内へ放出されている。この特殊なホルモンとは粒状(ミニシャボン玉)のヒール玉であり、腸内に溜まったガスを吸収して大腸へ放出するのが役割である。早い話が「ガス抜きホルモン」の事である。他にも小腸には分泌腺が存在し、粘膜には無数の腸絨毛が存在しているが、その絨毛の間隙には「腸腺(リーベルキューン腺)」の開口部があって「腸液」を分泌している。腸液には各種の消化酵素が含まれており、マルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼなどの二糖類分解酵素や、脂肪分を分解するリパーゼや、核酸類を分解するヌクレアーゼなども含まれている。
小腸の一番重要な役割は何と言っても、栄養素の「吸収」であり、消化酵素によって分解された各種の栄養素は肝臓へと運ばれて、そこで生合成されて製品として血中へ送り込まれる。グルコースやアミノ酸は門脈(血管)を介して運ばれるが、脂肪分に関しては「カイロミクロン」と言う塊りにしてからリンパ管を介して肝臓へと運ばれている。肝臓ではグルコースはグリコーゲンとして蓄えられ、またアミノ酸は各種のタンパク質に合成され、更に脂肪分のカイロミクロンは各種のステロイド製品として生まれ変わる。血漿蛋白であるアルブミン量も、グロブリン量も、フイブリン量も、あるいは血糖値であるグルコース量も、中性脂肪量も、ステロイド量も、血液成分の配分量の決定は肝臓が中心となって行なっている。下記は小腸に関係する病気であるが、代表的なものを幾つか上げて見た。
① 蛋白漏出性胃腸症・・・この病気は消化管粘膜から血漿蛋白(特にアルブミン)が腸管腔へ異常漏出すると言う病態であり、それによって低蛋白血症を起こす症候群の事である。一体何故に毛細血管の透過性が高じてアルブミンが血管外へ滲み出すのだろうか。実はこの病気は「神経伝達物質」である「ヒスタミン」の過剰分泌によって引き起こされる病態であり、腸管粘膜にアレルギー反応や炎症が発生したか、胃酸の過剰分泌が発生したか、あるいは中枢神経が興奮したのか、もしくはヒスタミンを大量に摂取して中毒症状を起こしたのか、もしかしたら異型輸血による免疫反応とも色々考えられる。免疫系の「肥満細胞」や「好塩基球」や「FCL細胞(クロム親和性細胞: ECL細胞: ヒスタミン細胞)」などがヒスタミン産生細胞として良く知られているが、ヒスタミンの主な作用とは「血圧降下」「血管透過性亢進」「平滑筋収縮」「血管拡張」「腺分泌促進」などの薬理作用であり、ヒスタミン受容体という蛋白質と結合して蕁麻疹やアレルギー性疾患の原因物ともなる。宇宙医学に於いては、患部に対して打つ所の「ヒスタミン作用抑制呪文」なるものが存在し、医療用呪文として昔から幅広く活用されて来た。
② 吸収不良症候群・・・この病気は消化器の「消化」や「吸収」の働きが低下する事で、食物中の栄養素が十分に吸収されずに発症して来る病気の総称である。栄養障害、下痢、脂肪便、体重減少、貧血、全身倦怠感、浮腫、ビタミン欠乏症、ミネラル欠乏症などが主症状である。栄養素の吸収は主に小腸の粘膜組織で行われる事から、吸収不良という病態は小腸粘膜に異常が発生したと解釈できるが、しかし栄養素が正しく消化されなければ粘膜が吸収できない理由から、消化酵素の分泌異常によって吸収不良が発生している場合も考えられる。いずれにしても、何が原因で「吸収不良」が起こっているのか、それを突き止める事が先決である。今回は世界中の病院から患者を探し出してアバウトな統計をとって見た。その結果、医療団が約1320名の患者を診察し、小腸に原因があった方が約970名(73.5%)であり、また小腸以外に原因があった方が残りの350名(26.5%)だった。小腸に原因があった970名の患者の中では、「セリアック病(グルテン不耐症)」の方が440名と突出しており、風土病の「熱帯性スプルー病」の患者は40名だった。またアミロイドーシス患者が120名、他の病気(悪性腫瘍やクローン病やカルチノイド症候群など)で小腸の物理切除を行なった方が300名、その他アストラル武器攻撃が原因だった方が60名ぐらいだった。
「セリアック病(グルテン腸症)」は小麦(グルテン)や大麦(ホルデイン)やライ麦(セカリン)やカラス麦(アベニン)などに含まれる乳胚蛋白質(グルテン類)に対する不耐症(アレルギー疾患)であり、西欧人には多いがアジア人には比較的少ない遺伝病であると言われている。腸内に於けるグルテン類の消化分解行程の際に生産される特定の活性物質(途上分解物のプロリンやグルタミンなどのグルテン・ペプチド)が免疫系を刺激し(抗組織トランスグルタミナーゼIgA抗体: tTGや、抗筋内膜IgA抗体: EMAなどが産出される)、これらの抗体によって小腸粘膜が損傷し慢性的な炎症や粘膜の萎縮を起こして行くと言う病態である。早い話が、グルテンに作用するプロテアーゼなどの蛋白質分解酵素がアミノ酸まで完全に分解できず、作用性の高い危険な途中産物を作り出してしまう理由から、グルテン・アレルギーが発症している。地球医学ではアレルギー反応の機序は理解できても、なぜグルテンを完全消化できる人と、消化できない人が居るのか、その根本的な原因がまだ分かっていないのが現状である。宇宙医学の見解を述べさせてもらうと、十二指腸の粘膜細胞が含有する「クロム親和性細胞様顆粒(EC細胞: セロトニン産出細胞)」から腸腺を介して分泌される「グルテニン分解酵素(グルテニン・クロムダーゼ)」を有する人はグルテンを完全分解できるが、遺伝的にこの酵素を持たない人は「セリアック病」に陥ると言う単純明快な結論である。
残念ながら、地球医学では「グルテニン・クロムダーゼ」と言うクロム・イオンを抱いた酵素の存在自体を知らないが、この酵素は植物系の貯蔵蛋白であるグルテンに対して二番目に作用する消化酵素であり、第一酵素がグルテン蛋白を「グルテニン」と「グリアジン」へ切り離した後に、螺旋状の蛋白質であるグルテニン(スルファミド蛋白)に対して最初に作用する酵素である。この酵素が作用しないと、グルテニンは後々(のちのち)中途半端に分解されてしまうのである。医療団の調査の結果、「グルテニン・クロムダーゼ」の組み立て情報はDNAに裏書されており、人間ならば誰もが基本的に有している基礎的な酵素であるが、肉食獣系の進化を遂げて来た民族の中にはDNA情報が凍結されたまま活性されていない人が居て、この系列の生命では実際には酵素が作られていない事実が判明した。DNAの塩基配列にこの酵素の生産情報が入力されていても、遺伝の当体である「腸ヒール」がDNAを部分的に活性させないと、酵素自体が実際には合成されないのである。生命論会員の中には数名のグルテン・アレルギー患者が居るので、ごく最近、実践治療(腸ヒール治療)を試みてみた。その結果は良好であり、治療を受けた患者全員が「グルテニン・クロムダーぜ」を自前生産できる様になって、腸粘膜の改善が見られた。
③ クローン病・・・クローン病は粘膜の保護や再生を司る「粘膜ホルモン」などの「消化管ホルモン(消化管の外側に腺源がある)」の分泌不足から発症する病気であり、一般的には小腸の二種類の粘膜ホルモン腺や、大腸の二種類の粘膜ホルモン腺がウイルスなどに攻撃されて、ホルモンの分泌量が低下すると、粘膜潰瘍が頻繁に発生して来ると言う病気である。宇宙医学に於いてはホルモン生産部が破壊されても代替え用の人工ホルモンが用意されている事から、「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」は直ぐに良くなるが、時折、ホルモン腺が無傷であるにも拘らず「クローン病」が発生して来る場合がある。こうした場合のクローン病は小腸や大腸ばかりでは無く、口内や食道や胃や十二指腸にまで潰瘍が発生して来る。とにかく粘膜を保護再生する粘膜ホルモン腺の全てが不活性状態を呈して、まともな分量のホルモンを分泌しなくなる。実はこの病気はクローン病の範疇を越えた「ヒール異常症」であって、宇宙医学では「ギナイル」と呼ばれる病名である。
消化管粘膜に対する常時性の「粘膜ホルモン腺」は一括して「本体ヒール」が管理しており、その中枢部は下顎の付け根付近(両耳タブ)に二箇所存在している。この中枢部からは力学発信音が放たれており、この信号音は「粘膜ホルモン腺」の遠隔活性を司るもので、まるで分泌リズムを刻む様な合図をホルモン腺に対して常時的に発している。この耳タブのヒール・モールが同時に壊れる事は滅多に無いが、格闘技など選手の中には片方のモールが物理的に破壊されて「ギナイル」を発症している方もいる。宇宙医学ではクローン病や潰瘍性大腸炎の場合は人工の貼り付けホルモンを設置し、またギナイルを発症している場合は耳タブのヒール修理を行なって回復させている。
<大腸の諸病>
人間の大腸は腸組織(消化組織)の最終器官であり、全長は約1m60cm(太さは5cmから8cm)あって、基本的には食料の残物(残渣=大便)を排出する器官である。小腸(回腸)の収束部から始まり「盲腸」ー「結腸」ー「直腸」と言う順番で肛門に至っている。大腸の大部分を結腸が占めており、「上行結腸」「横行結腸」「下行結腸」「S字結腸」と言う四種類に区分される。大腸の役割は基本的に大便の育成(発酵作業)とその排出であって、同時に腸ガスの排出も行われている。また水分と塩分の吸収も行われており、他にも幾つか重要な機能が存在する。大腸の上行結腸と横行結腸の連結部に存在する「大腸ヒール腺」からは水六員環分子を破砕するヒール・ホルモンの「ルアカエエ・ホルモン」が分泌されており、重元素イオンやハロゲンイオンなどの危険分子の六員環水錯体を解いて固体の便と化合させて体外へ排出している。また大腸は腸内細菌(共生菌)の酵素を利用して植物性繊維を分解しており、その発酵作用による生産物(短鎖脂肪酸)を栄養素として吸収している。
大腸管(横行結腸の左端)の外側には大腸粘膜を保護するホルモン腺が二箇所存在し、グリンピース大の二個のホルモン腺が大腸漿膜に半分めり込んだ状態で付着している。その一つは「大腸粘膜補修保護ホルモン」の「ナキイカア・ホルモン」であり、もう一つは「大腸粘膜再生調整ホルモン」の「キオイカア・ホルモン」である。これらの粘膜ホルモン腺がウイルスなどに侵略されると分泌量が落ちて難病の「潰瘍性大腸炎」が発生して来る。宇宙医学ではこれらのホルモンは代替え用の人工ホルモンがあるので、難病を比較的簡単に治療する事が出来る。大腸の諸病に関しては十二指腸や小腸の病気に付随関連した病気が多く、大腸ポリープや大腸癌や大腸憩室症や感染症腸炎にしても、前項で既に説明した通りである。難病の「潰瘍性大腸炎」に関しては、ホルモン分泌の異常であり、二種類の粘膜ホルモンの分泌が滞ると大腸の内壁に多数の「潰瘍」が発生して来る病気である。ここでは主に「過敏性腸症候群」に付いて説明しようと思う。
① 過敏性腸症候群(IBS)・・・この病気は腸に器質的な病変(炎症や潰瘍や腫瘍や憩室)が無いにも拘らず、「便通異常(下痢や便秘やその両方)」や「腹痛」が続く大腸の機能性疾患の事であり、男性よりも女性に多いのが特徴である。原因に関しては確固たる決め手が無く、一般的には精神的なストレスや情動的動揺など、心理的な要素が多分にあると言われている。神経伝達物質や内分泌異常による腸の運動異常(知覚過敏状態)が便通異常を引き起こしていると考えられている。過敏性腸症候群の下痢型の場合は男性に多く、泥状便や水様便が特徴だが、便秘型に関しては女性に多く、ウサギの糞の様な硬いコロコロ便が特徴である。また人によっては混合型もあって、下痢と便秘を繰り返すタイプもいる。この病気に関して宇宙医学の見解を述べさせて貰えば、精神的なストレスが原因で便通異常が起こる筈も無い。大腸筋の「蠕動(ぜんどう)運動」や「分節運動」に原因があって、大腸の通過時間が短ければ水様便の如き「下痢型」を呈し、反対に長ければコロコロ便の如き「便秘型」となる。腸の運動は基本的に自律神経の「副交感神経」の方が主体となり、また交感神経の方がサブとなる理由から、どうやら原因はここにあるのではないかと推測ができる。
実は多くの人間が交感神経が優位タイプと、副交感神経が優位タイプの二種類に分かれており、交感神経が優位タイプの人間(アスリート系)は神経電流量が「6対4」か「7対3」の比率で交感神経の方に電流量の軍配が上がっている。それに対して、一般の方は交感神経と副交感神経の電流配分が「5対5」か、もしくは「4対6」の比率である。腸の運動に関しては、副交感神経が優位タイプの人が極めて安定しており、逆に交感神経が優位タイプの人が腸運動に問題を抱えている。無論、別要因の方も居ると思われるが、過敏性腸症候群の患者の多くが交感神経が優位タイプの人では無いかと我々はそう考えた。そこで例の如くまた一斉調査を敢行して見た。その結果は案の定と言うべきか、調査対象の約800名の患者の大半が交感神経が優位タイプの人間だった。この病気の治療法としては、宇宙医療団には「電流分配器」なるものが用意されており、偏った電流量を調節できるアストラル器具が存在する。この分配器を大脳の自律神経に仕掛けてやれば、「5対5」にも出来れば、また「4対6」にも是正が可能である。
② 腸閉塞(イレウス)・・・腸閉塞とは腸が異物や炎症や腫瘍によって物理的に詰まってしまう意味であり、またイレウスとは腸管の筋肉が麻痺や拡張を起こして正常な蠕動運動が出来なくなった状態を意味している。食物が詰まってイレウスが発生する場合もあれば、逆にイレウスが原因で腸閉塞を起こす場合もあって、同義に扱われているものの、正確には両者は同じ意味の言葉では無い。様々な要因で腸閉塞が起きるし、またイレウスの発生原因も多々ある。ウイルスや細菌などの感染性イレウスの場合は命にも直結して来るので、一般的な病気と言えども、あなどる事は出来ない。宇宙医療団にとって腸閉塞は直ぐにそれと分かるし、また対処をスピーディに行う事が出来る為に致命的な問題には発展しない。イレウスの場合も同様で、医療団は腸ヒールや自律神経をコントロールして一時的に腸筋肉を強制的に動かす事が出来る。例えば、便秘で直腸が詰まった時でも、直腸の筋肉を強制的に緩ませて、硬い大便を押し出す事が出来る。また大腸のツボ(腹哀: ルオエ)を刺激するのも良い。
③ 虚血性大腸炎・・・腸の動脈血管に何らかの原因で、突然または一過的に血流障害が起こって、大腸粘膜に炎症が生じて血便や腹痛が起きる疾患を指す。血管血栓や血管狭窄は頭部や心臓だけに発生するものでは無く、如何なる血管でも起こり得る。腸内の虚血は血栓のみでは無く、便秘などによって腸管内圧が上昇すれば、血流の浸透が妨げられて一時的な虚血状態を呈する場合もある。多くの場合は一過性であるが、中には重篤な場合もある。この病気は大変ポピュラーな病気である。宇宙医学では比較的楽チンな病気である。
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